韓国留学

韓国の習慣

 韓国の習慣

 近年の韓流ブームで、ずいぶん身近に感じられるようになった韓国ですが、‘似ていて非なり’とはまさにこのこと。ぜひ、渡韓前に相手国の知識を深めて訪問先で失礼のないように行動しましょう。

誕生日の関連行事

 韓国では誕生日はたいへん重要な日だと考えられており、誕生日に関する様々な行事があります。 今でも誕生日にはわかめのスープを飲んで無病息災を祈願し、家族と過ごすことが一般的ですが、最近は恋人同士や友達と過ごす人も増えてきています。

赤ちゃんが生まれたら

 韓国では赤ちゃんが生まれたら玄関先に男の子なら赤い唐辛子、女の子なら炭をわらで結んだ飾りを飾って近所の人に子どもの誕生を知らせます。唐辛子は韓国語で「コチュ」といい、これは男の子のおちんちんを意味します。また、この飾りには魔除けの意味もありますが、「子どもが生まれたので、21日間は外部の方は訪問は控えてほしい」という暗黙の了解にもなっています。

 その理由は、最近では病院で出産する人が増えているので、出産したらすぐに病院にお祝いにかけつける人もめずらしくありませんが、昔は医療が今ほど発達していなかったため、自宅出産が多く新生児の死亡率も高かったのです。そこで、抵抗力の無い赤ちゃんがなるべく外部の人間と接触して病気に感染するのを防ぐ必要がありました。

 このため、玄関先にこのように魔除けを兼た飾り付けをして、近所の人にいち早く子どもの誕生と性別を知らせるという役割を果たす反面、赤ちゃんへの感染を防ぐために外部の人との接触を立つという習慣が必要だったのです。

『ぺギル』(100日祝い)

韓国のお餅 子どもが生まれて100日目には『ぺギル』(100日)と呼ばれるお祝いをします。『赤ちゃんが生まれたら』で書いたとおり、昔は、生まれてすぐに亡くなる赤ちゃんが多かったので、生まれて100日を越えた赤ちゃんは、最初の危険な山は越えたとみなされて、ようやく親戚や近所の人たちにお披露目をすることができたのです。

 最近は『ぺギル』のお祝いは家族だけで簡単に食事をして済ませる家庭も増えてきましたが、今でも親戚や知人を招いて盛大なパーティをする人たちもたくさんいます。
 また、普通『ぺギル』のお祝いには『トク』と呼ばれる真っ白な四角い韓国式のおもちを配ります。招待客は『ぺギルパンジ』と呼ばれる新生児の指にピッタリの金の指輪をプレゼントするのが一般的です。

 ところで、近年若い人の間では、付き合いだして100日目にバラを100本プレゼントする『ぺギル』と呼ばれるイベントが流行っていますが、これは赤ちゃんのための『ペギル』の習慣を元にして生まれた新しい文化です。

『トルチャンチ』

『トルチャンチ』のお餅 子どもが満2歳の誕生日にも「トルチャンチ」といって盛大なパーティーを開きます。「トルチャンチ」のイベントの一つに「トルジャビ」と呼ばれる行事があります。

 これは主役の赤ちゃんに、予め準備された糸、鉛筆、お金、マウス、聴診器を見せ、最初に何を掴むかでその子の将来を占うというものです。糸は長寿、鉛筆は学業、お金はお金持ち、マウスはコンピュータの技術が優れていること、聴診器は医者をそれぞれ意味します。
 中には疲れ果てて「トルジャビ」が始まるころにはぐっすりと寝てしまう赤ちゃんもいて、司会者や両親が慌てることもありますが、子どもが成長したあとも、「この子はトルジャビの時に○○を掴んだから...」と後々話のネタにすることも多いようです。

 また、以前はパーティーに招待されたら「トルパンジ」と呼ばれる赤ちゃんサイズの金の指輪をプレゼントすることが一般的でしたが、最近では金の価格が値上がりしたために、それ相当の金額を封筒に入れて手渡ししたり、こども服などを代りにあげる人も増えています。

『ハンガプ』(還暦祝い)

 満60歳の誕生日には「ハンガプ」と呼ばれる還暦祝いのパーティーをします。
 近年では平均寿命が延びたこともあり、「ハンガプ」のパーティーの代わりに子どもが両親に旅行券をプレゼントすることも多くなってきました。


Sponsored Link